歯科医院を選ぶ際、歯科医師会への加入状況が気になるかもしれませんが、患者さん一人ひとりに合った質の高い治療を受けられるかどうかが最も重要です。
この記事では、歯科医師会に加入していない歯科医師の割合や理由、患者さんが歯科医院を選ぶ際に本当に確認すべきポイントを具体的に解説します。

歯科医師会に入っていない歯医者さんって、何か理由があるのでしょうか?



費用面や考え方の違いなど様々ですが、治療の質とは直接関係ありません
- 歯科医師会に加入していない歯科医師の割合とその理由
- 歯科医師会に加入しないことによる歯科医師側・患者側への影響
- 歯科医師会未加入の歯科医院を選ぶ際の7つの確認事項
- 歯科医師会の役割と今後の地域医療連携
歯科医師会への加入状況だけでは判断できない歯科医院の実情


この見出しのポイント
歯科医師会への加入状況は気になる情報の一つですが、それだけで歯科医院の良し悪しを判断するのは早計です。
最も重要なのは、患者さん一人ひとりに合った質の高い治療を受けられるかどうかです。
歯科医師会への加入はあくまで一面的な情報提供に過ぎず、それよりも治療の質と医師との信頼関係を優先して考えるべき理由について解説します。
加入状況という形式にとらわれず、本質的な部分を見極める視点が大切になります。
加入有無は一面的な情報提供
歯科医師会への加入は、あくまで歯科医院が持つ側面の一つを示す情報に過ぎません。
日本の歯科医師のうち、歯科医師会に加入しているのは約6割とされており、残りの約4割は加入していません。
加入は義務ではなく任意であり、加入しない理由は歯科医師によって様々です。
加入・未加入それぞれにメリットとデメリットが存在します。
項目 | メリット(加入) | デメリット(加入) | メリット(未加入) | デメリット(未加入) |
---|---|---|---|---|
地域連携 | 専門医紹介、情報交換が容易 | – | 自由な連携が可能 | 地域ネットワークから疎外される可能性 |
公的サービス | 健診、休日診療などへの参加機会 | – | – | 参加制限の可能性 |
学術・研修 | 会主催のセミナー参加機会 | – | 独自の学会・研修に参加可能 | 会主催の機会は制限 |
費用 | – | 入会金・年会費の負担 | 費用負担なし | – |
患者へのアピール | 一定の信頼感につながる可能性 | – | – | 不安を与える可能性 |
このように、加入・未加入それぞれに側面があり、加入状況だけを見て判断するのは適切ではありません。



加入していないこと自体が、直接的に治療の質が低いことを意味するわけではありません
治療の質と医師との信頼関係の優先
患者さんにとって最も重要なのは、安心して質の高い治療を受けられること、そして医師との良好な信頼関係を築けることです。
例えば、治療前に丁寧な説明があり、複数の選択肢とそのメリット・デメリット、費用について具体的な情報を提供してくれるかどうかが重要です。
確認ポイント | 具体的な内容 |
---|---|
説明の丁寧さ・分かりやすさ | 専門用語を避け、図や模型を使って説明、質問しやすい雰囲気 |
治療技術・知識(推測含む) | 痛への配慮、治療の丁寧さ、治療後の経過、所属学会 |
院内の清潔さ・感染対策 | 器具の滅菌消毒状況、待合室や診療室の清潔さ |
コミュニケーション・相性 | 不安や希望を伝えやすいか、スタッフの対応 |
必要に応じた他院との連携体制 | 専門医への紹介など、自院で対応できない場合の体制 |
歯科医師会への加入有無に関わらず、これらの点を総合的に見て、ご自身に合う歯科医院を選ぶことが後悔しない選択につながります。
歯科医師会に加入しない歯科医師の現状とその背景


歯科医師の団体である歯科医師会への加入は任意であり、全ての歯科医師が加入しているわけではありません。
未加入を選択する歯科医師が一定数存在するという現状を理解することは、歯科医院選びの判断材料の一つとなります。
ここでは、日本における歯科医師会の加入率や、歯科医師が未加入を選択する主な理由、そして加入しないことが歯科医師自身にどのような影響を与えるのかについて解説します。
これらの背景を知ることで、歯科医師会への加入有無だけで歯科医院を評価するのではなく、多角的な視点を持つことにつながります。
日本における歯科医師会の加入率
日本国内には約11万人弱の歯科医師が存在しますが、そのうち歯科医師会に加入しているのは約6万人ほどと推計されています。
これは、全体の約6割にあたり、残りの約4割の歯科医師は歯科医師会に加入していない計算になります。
この加入率は、医師が加入する日本医師会の加入率とほぼ同程度です。
特に都市部では歯科医院間の競争が激しいことなどから、加入率が低い傾向が見られます。



開業している歯科医師として、この加入率は気になりますね



約4割の先生が未加入という現状です
歯科医師免許を取得しても、歯科医師会への加入は義務付けられていないため、未加入という選択が存在するのです。
未加入を選択する主な理由(費用・理念など)
歯科医師が歯科医師会への加入を選択しない背景には、いくつかの理由が存在します。
主なものとしては、経済的な負担と、組織の運営方針や活動内容に対する考え方の違いが挙げられます。
入会には、日本歯科医師会だけでなく、都道府県、市区町村レベルの歯科医師会それぞれに加入する必要があり、入会金や年会費がそれぞれ発生します。
例えば、東京23区で開業する場合、入会金と年会費を合わせると初年度に50万円以上の費用がかかることもあります。
主な理由 | 具体的な内容 |
---|---|
経済的負担 | 日本歯科医師会、都道府県、市区町村の各会費(合計で数十万円の初期費用と年会費) |
組織への考え方 | 政治活動への関与に対する疑問や不信感、過去の不祥事の影響 |
メリットの不明確さ | 患者数や収入への直接的な効果を感じにくい、独自のネットワークがある場合 |
このような経済的な理由や、歯科医師会の政治的な動きに対する疑問、あるいは加入による明確なメリットを感じられないといった理由から、個々の歯科医師が自身の判断で未加入を選択しています。
加入しないことの歯科医師側への影響
歯科医師会に加入しないという選択は、歯科医師自身の診療活動や情報収集にも影響を及ぼします。
地域における他の医療機関との連携が取りにくくなる点や、公的な医療サービスへの参加機会が制限される点が主な影響として考えられます。
歯科医師会に所属していると、地域の口腔外科や矯正歯科などの専門医と顔見知りになりやすく、患者さんの紹介や情報交換が円滑に進む場合があります。
影響の種類 | 具体的な内容 |
---|---|
地域医療ネットワークからの疎外 | 専門医(口腔外科、矯正歯科等)への紹介・連携がしにくくなる、情報交換の機会減少 |
公的医療サービスへの参加制限 | 休日急患診療、障がい者歯科診療、公的健診(3歳児健診等)、学校歯科医への参加機会が限られる |
自己研鑽の機会への影響 | 歯科医師会主催の講演会・セミナーへの参加制限(ただし、他の学会等での研鑽は可能) |
また、歯科医師会が主催する学術講演会や研修会に参加する機会が少なくなる可能性もあります。
ただし、近年は歯科医師会以外にも多くの学会やスタディーグループが存在するため、そういった場を活用して知識や技術を習得することは可能です。
未加入であることのデメリットを理解しつつ、他の方法でそれを補っている歯科医師もいます。
歯科医師会入ってない歯医者を選ぶ前に知るべき7つの確認事項


歯科医師会への加入状況は、歯科医院を選ぶ上での一つの情報に過ぎません。
患者さん自身が納得できる治療を受けるためには、歯科医師との信頼関係を築くことが何よりも重要です。
ここでは、歯科医院を選ぶ際に確認すべき具体的な7つのポイントを解説します。
説明の丁寧さから導入設備まで、多角的な視点を持つことが大切になります。
これらの点を総合的に判断することで、歯科医師会の加入状況に関わらず、自分に合った歯科医院を見つけられるでしょう。
説明の丁寧さと分かりやすさ
治療内容や選択肢について、患者が十分に理解し、納得した上で治療に進めるよう、分かりやすく説明してくれるかは非常に重要です。
専門用語を避け、図や模型を使って説明してくれるか、質問しやすい雰囲気があるかなどを確認しましょう。
治療計画、期間、費用、メリット・デメリットを明確に提示してくれる歯科医師は信頼がおけます。



専門用語が多くて、説明がよく分からない時があるけど、質問しにくいな…



遠慮なく質問できる雰囲気か、納得いくまで説明してくれるかを確認しましょう
コミュニケーションを重視し、患者目線で説明してくれる歯科医院を選びましょう。
専門性や技術力を示す要素(所属学会など)
歯科医師会への加入有無とは別に、歯科医師個人の専門性や技術力を示す指標があります。
例えば、日本口腔インプラント学会や日本矯正歯科学会などの専門学会への所属や認定医・専門医資格の有無は、特定の分野における知識や技術力を測る参考になります。
年間で多くの症例を手掛けているなど、具体的な経験数も判断材料となるでしょう。
学会・資格例 | 分野 |
---|---|
日本口腔インプラント学会 | インプラント |
日本矯正歯科学会 | 矯正歯科 |
日本歯周病学会 | 歯周病治療 |
日本小児歯科学会 | 小児歯科 |
日本歯科保存学会 | 根管治療など |
ウェブサイトや院内掲示で、歯科医師の経歴や所属学会を確認することも有効な手段です。
院内の清潔さと感染対策の状況
歯科治療は唾液や血液に触れる機会が多いため、院内の衛生管理と感染対策が徹底されているかは極めて重要です。
待合室や診療室が清潔に保たれているかはもちろん、治療に使用する器具(ミラー、ピンセット、タービンなど)が患者ごとに交換され、適切に滅菌・消毒されているかを確認しましょう。
オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)などの滅菌設備を導入しているかもポイントです。



器具の使い回しとか、感染症が心配ですね…



滅菌・消毒の状況について、遠慮なく質問してみましょう
安心して治療を受けられるよう、衛生管理に対する意識が高い歯科医院を選びましょう。
必要に応じた他院との連携体制
一つの歯科医院で全ての治療を完結できるとは限りません。
専門的な治療が必要な場合に、他の医療機関とスムーズに連携できる体制が整っているかを確認しましょう。
例えば、大学病院の口腔外科や矯正歯科専門医院など、自院では対応が難しい症例に対して、適切な紹介先を持っているかは重要です。
歯科医師会に未加入の場合でも、独自のネットワークで連携している歯科医院もあります。
連携が必要となるケース例 | 連携先医療機関例 |
---|---|
難易度の高い親知らず抜歯 | 大学病院 口腔外科 |
複雑な歯列矯正 | 矯正歯科専門クリニック |
全身疾患のある患者 | かかりつけの内科・病院 |
症状や希望する治療に応じて、適切な医療機関を紹介してくれるか、事前に確認しておくと安心です。
地域公的サービス(健診・休日診療)への関与
歯科医師会は、地域の公的な歯科保健サービスを担っている場合があります。
具体的には、市区町村が実施する妊婦歯科健診や幼児歯科健診、学校歯科健診、休日・夜間の急患対応などが挙げられます。
これらのサービスは、歯科医師会に加入している歯科医院が担当していることが多いです。
例えば、お住まいの地域の広報誌やウェブサイトで、休日当番医を確認すると、歯科医師会会員の医院が掲載されていることがしばしば見られます。



子供のフッ素塗布券、この歯医者さんで使えるのかな?



地域の公的サービスを利用したい場合は、医院に直接確認するか、地域の歯科医師会に問い合わせましょう
公的なサービスを利用する可能性がある場合は、かかりつけ医の歯科医師会加入状況を確認しておくと良いでしょう。
保険診療と自費診療の取扱い方針
歯科治療には、健康保険が適用される保険診療と、全額自己負担となる自費診療(自由診療)があります。
歯科医師会に未加入の歯科医院の中には、審美歯科(セラミック治療など)やインプラントといった自費診療に力を入れている場合があります。
保険診療を基本としつつ、必要に応じて自費診療の選択肢も提示するのか、あるいは自費診療を専門としているのか、治療方針や費用の考え方を確認することが大切です。
自費診療を希望する場合は、メリットだけでなく、デメリットやリスク、費用について十分に説明を受け、納得した上で選択しましょう。
項目 | 保険診療 | 自費診療(自由診療) |
---|---|---|
費用負担 | 一部負担(原則1~3割) | 全額自己負担 |
使用材料 | 国が定めた材料(金属など) | 制限なし(セラミック、ジルコニアなど) |
治療法 | 国が定めた治療法 | 最新技術、多様な選択肢 |
見た目 | 銀歯など目立つ場合がある | 天然歯に近い自然な見た目を再現可能 |
治療時間 | 比較的短い場合がある | 時間をかけて丁寧に行われる場合が多い |
どのような治療を受けたいか、予算はどのくらいかを考え、医院の治療方針と合っているかを確認することが重要です。
導入設備と提供される治療の選択肢
歯科医療技術は日々進歩しており、導入されている設備によって、受けられる診断や治療の精度、選択肢が変わることがあります。
例えば、歯科用CTがあれば、歯や顎の骨の状態を三次元的に詳しく把握でき、インプラント治療などの安全性を高めます。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)は、根管治療(歯の根の治療)などの精度を向上させます。
レーザー治療器は、痛みを抑えた治療や歯周病治療などに活用されます。



最新の設備がある方が、良い治療が受けられそうだけど…



設備だけでなく、その設備を使いこなす歯科医師の技術や経験も重要です
最新設備が必ずしも必須ではありませんが、どのような設備があり、それによってどのような治療が可能になるのかを知っておくことは、歯科医院選びの一つの判断材料になります。
歯科医師会の役割と今後の地域医療連携のあり方


この見出しのポイント
歯科医師会は、歯科医師の地位向上や公衆衛生への貢献などを目的に設立された歴史ある組織ですが、現代においては、会員・非会員の垣根を越えた地域医療連携の強化が一層重要になっています。
歯科医師会設立の背景と目的を理解し、会員・非会員間の連携がどのように進んでいるか、そしてそれが地域全体の医療の質向上にどう繋がるのかを見ていきます。
地域住民の方々が質の高い歯科医療を受けられる体制づくりには、歯科医師同士の協力が不可欠なのです。
歯科医師会設立の経緯と目的
歯科医師会は、歯科医師の社会的地位の確立と公衆衛生への貢献を主な目的として設立されました。
その歴史は古く、1903年に設立されてから120年以上が経過しています。
当初は歯科医師免許を取得した者は原則として加入する仕組みでしたが、戦後、任意加入制へと変更されました。
時代の変化とともに、学術研修の機会提供や地域保健活動への貢献など、その役割は多岐にわたっています。
項目 | 詳細 |
---|---|
設立当初の主な目的 | 歯科医師の身分・地位の確立、学術の振興 |
現在の主な役割 | 学術研修、地域保健活動、医療制度への提言 |



昔は強制加入だったのですか?



はい、戦後に任意加入へと変わりました
設立から長い年月を経ても、歯科医療の発展と国民の口腔健康増進に寄与するという基本的な目的は変わらず引き継がれています。
会員・非会員間の連携強化の動き
近年、歯科医師会に加入しない歯科医師も増えている現状を踏まえ、会員・非会員間の連携強化が地域医療の課題として認識され始めています。
特に、重度のむし歯や外傷、育児困難や虐待が疑われるケースなど、緊急性や社会性の高い問題に対しては、所属に関わらず地域全体で対応する必要があります。
そのため、歯科医師会が主催する研修会への参加を非会員にも呼びかけるなど、連携を促進する動きが出ています。
歯科医師会に加入していない歯科医院から、対応が難しい小児患者の診療依頼が会員の専門医へ寄せられるといった、患者さんを中心とした協力事例も報告されています。
- 連携強化が求められる背景: 新規開業医の未入会傾向、地域医療ネットワーク維持の必要性
- 具体的な動き:
- 会員・非会員を問わない研修会の開催
- 緊急性の高い症例(外傷、ネグレクト等)への共同対応
- 未入会医院から会員専門医への紹介・連携事例



歯科医師会に入ってなくても協力できることはあるのですか?



はい、患者さんのために垣根を越えた協力が進んでいます
所属する団体の違いを乗り越え、患者さんにとって最善の医療を提供するための協力体制づくりが進められています。
地域全体での医療の質向上への展望
歯科医師会は、地域全体の歯科医療の質を維持・向上させる上で重要な役割を担っていますが、今後は会員・非会員を含めた協力体制の構築が不可欠です。
歯科医師会は、休日や夜間の急患対応、障がい者歯科診療、学校歯科健診といった公的な地域医療サービスを支えています。
しかし、歯科医師会に入っていない歯科医師は、こうした活動に参加する機会が限られがちです。
また、専門性の高い治療が必要な場合に、会員間のネットワークを活用した紹介・連携がスムーズに行われるメリットもあります。
今後は、未加入の歯科医師も地域医療ネットワークに参加しやすくなるような仕組みづくりや、情報共有の促進が期待されます。
- 歯科医師会の主な役割:
- 公的医療サービス(休日診療、健診等)の運営・協力
- 学術講演会・研修会の開催による知識・技術向上支援
- 会員間の連携による専門医紹介
- 今後の課題と展望:
- 未加入歯科医師の地域医療ネットワークへの参加促進
- 会員・非会員間の情報共有と連携強化
- 患者中心のシームレスな医療提供体制の構築



これからの歯医者さんはどうなっていくのでしょうか?



地域全体で協力し、より質の高い医療を目指す動きが活発化します
歯科医師一人ひとりが、所属の有無に関わらず地域医療に貢献できる環境を整えることが、地域住民全体の口腔健康を守り、医療の質を高めることに繋がるのです。
よくある質問(FAQ)
- 歯科医師会に入らない歯医者さんがいるのはなぜですか?費用が高いからですか?
-
費用の問題は確かに理由の一つです。
入会金や年会費が地域によっては数十万円かかることもありますから、特に開業したばかりの先生にとっては大きな負担になることもあります。
ただ、それだけではなく、会の活動方針に疑問を感じていたり、加入するメリットをあまり感じていなかったり、さまざまな理由で歯科医師会 非会員を選択する先生がいらっしゃいます。
歯科医師会に未加入の先生は全体の約4割いると言われています。
- 歯科医師会に入っていない歯医者さんにかかるデメリットはありますか?
-
患者さんにとって直接的なデメリットは少ないです。
ただ、例えば地域の休日診療や、一部の自治体で行われている無料の歯科健診などは、歯科医師会が協力して行っていることが多いです。
そのため、歯科医師会 未加入の医院では、そういったサービスを利用できないことがあります。
地域で歯科医院を探される際は、その点も確認されると良いかもしれません。
治療の質自体は、会に入っているかどうかよりも、先生ご自身の技術や考え方によるところが大きいです。
- 歯科医師会に入っているかどうか以外に、良い歯医者 特徴はありますか?
-
はい、いくつかポイントがあります。
まず、治療について患者に丁寧に説明してくれるか、質問しやすい雰囲気かは大切です。
治療の選択肢やそれぞれのメリット・デメリット、費用などをきちんと話してくれる医院が良いと考えます。
また、院内が清潔で、感染対策がしっかり行われているかも重要です。
良い歯医者を見極めるには、こうした基本的な点をしっかり確認することをおすすめします。
- 歯科医師会 未加入の歯医者さんは、自由診療 歯医者が多いと聞きましたが本当ですか?
-
必ずしもそうとは言い切れません。
確かに、保険診療の枠にとらわれず、より良い材料や時間をかけた治療を提供するために、審美歯科やインプラントなどの自費診療に力を入れている医院もある場合があります。
しかし、保険診療を中心に、真面目に治療に取り組んでいる先生もたくさんいらっしゃいます。
大切なのは、その医院がどのような治療方針を持っているか、そしてその説明に納得できるかです。
歯医者の治療費を比較する際は、内容もしっかり確認することが大切です。
- 歯科医師会 未加入の歯医者さんは、技術的に大丈夫なのでしょうか?
-
歯科医師会への加入の有無と、歯科医師の技術力が直接結びつくわけではありません。
信頼できる歯科医かどうかは、所属団体よりも、その先生がどのような勉強をされているか、どのような治療経験があるかなどによります。
例えば、様々な歯科セミナーや学会に参加して知識や技術を磨いている先生も多いです。
歯医者の評判や口コミも参考にはなりますが、最終的にはご自身で直接話を聞いて判断するのが一番です。
- そもそも歯科医師会とは何をするための組織なのですか?
-
歯科医師会は、私たち歯科医師の学術的な知識や技術の向上を図ったり、地域住民の皆さんのお口の健康を守るための活動(例えば学校健診など)を行ったりする組織です。
また、国に対して歯科医療制度に関する意見を提言する役割も担っています。
ただ、歯科医師会への加入義務はなく、歯科医師会は任意加入のため、全ての歯科医師が入っているわけではないのです。
日本歯科医師会という全国組織の他に、都道府県や市区町村ごとにも会があります。
まとめ
この記事では、歯科医師会に所属していない歯科医院について、様々な角度から解説いたしました。
日本の歯科医師の約4割が歯科医師会 未加入という現状がありますが、その理由は費用面や組織への考え方など多岐にわたります。
しかし、最も大切なことは、患者さんご自身が納得できる質の高い治療を受けられるか、信頼できる歯科医師かという点になります。
歯科医師会への加入状況は、その一面的な情報にすぎません。
この記事で特にご確認いただきたいポイントは以下の通りです。
- 歯科医師会への加入は任意であり、未加入の選択には経済的理由や理念の違いなどがあること
- 加入の有無が、必ずしも歯科医師の技術力や治療の質を直接示すわけではない点
- 説明の丁寧さ、専門性を示す資格、院内の清潔さ、必要に応じた他院連携などが良い歯医者の特徴
- 地域の休日診療や一部の公的健診など、歯科医師会 非会員の医院では利用に制限が生じる可能性
これらの情報を参考に、歯科医師会への加入状況だけでなく、本質的な部分をご自身の目で確かめることが、後悔しない歯医者選びの鍵となります。
安心して治療を任せられる、信頼できる歯科医を見つけることが、みなさんのお口の健康を守るために何より重要です。